酸素が足りなくなり、体に様々な異常が発生してしまう「酸欠」


酸欠の症状はたくさんあるのですが、それらの中には「集中力や記憶力にも影響が出る」という、なかなか自覚しにくい症状も含まれているとされています。


果たしてこれは本当なのでしょうか。


今回は、酸欠の症状と対策について解説します。


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そもそも「酸欠」とは?



はてなマークと若者のカップル

まずは酸欠について、簡単に解説させていただきます。


酸欠(酸素欠乏症)とは、酸素濃度が下がった環境におかれた場合に現れる症状のことです。


空気中の酸素濃度は約21%程度ですが、18%以下にまで下がってしまうと、酸欠の症状が現れ始めます


軽度であれば命に関わることはありませんが、重症化すると命を落としてしまう可能性もあります。


酸欠の外的要因(環境要因)



酸欠に陥ってしまう要因は様々あるのですが、大きく分けると「外的要因」と「内的要因」の2つに分けることができます。


まずは酸欠の外的要因についてお話しします。


酸欠の外的要因となるのは、一言で言えば「酸素濃度が低い場所」になります。



◇井戸
◇洞窟
◇窪地
◇地下室
◇タンクの中
◇マンホール内
◇野菜・穀物・木材・牧草などを保管する貯蔵庫
◇おがくず・酒類や調味料のしぼりカスなどを保管する倉庫
◇屑鉄・屑アルミなどを保管する倉庫


こういった場所は、私たち人間が酸素を消費する以外にも、酸素を消費するものが存在しているため、酸素濃度が下がりやすくなっています。


仕事などの事情がない限り、こういった場所に頻繁に出入りすることはないと思いますが、出入りする機会が多い方は酸欠に注意が必要です。


また、私たちの身近にも、多少ではあるものの酸素が欠乏しやすい環境があります。


例えば、


◇閉め切った空間
◇満員電車の車内
◇バスの車内



といった環境は、自分以外の人ももちろん酸素を必要としているわけですから、みんなが呼吸することで酸素濃度が下がりやすいです。



こういった外的要因によって、次のようなことが起こります



肺に摂り込まれる酸素の量が減少する

血液自体に酸素を届けることができなくなる

全身に酸素が供給されなくなる

酸欠状態に…



酸欠の内的要因



次に、酸欠に陥る内的要因、つまり体の中に潜む要因についてお話しします。


酸欠の内的要因としては、次のようなものが挙げられます。


呼吸が速くて浅い体質



体質によって、元々速くて浅い呼吸をしている場合があります。


いつも速くて浅い呼吸をしているため、酸欠状態が慢性化しやすくなります。


ストレス・不安



例えば、腹が立っている時や強い不安に襲われている時というのは、誰もが呼吸が荒くなりますよね


こういった、日常生活で直面しがちなストレスや不安などの影響で、速くて浅い呼吸をしていることもあります。


「たまに」ならまだしも、頻繁にストレスや不安を感じている場合は酸欠状態が慢性化しやすくなります。


喫煙



私たちの血液には「ヘモグロビン」という物質が存在します。


このヘモグロビン、本来であれば酸素と結びついて全身に酸素を運んでくれるのですが、タバコの煙に含まれている「一酸化炭素」は、酸素よりもヘモグロビンと結びつきやすい性質があります。


そのため、酸素ではなく一酸化炭素が全身に運ばれてしまい、酸欠状態に陥りやすくなります。


呼吸器系疾患



例えば、


◇喘息
◇肺炎
◇慢性閉塞性肺疾患(COPD)
◇気管支狭窄(きかんしきょうさく)
◇肺水腫


といった呼吸器系疾患によって酸欠状態に陥ることがあります。


鉄分不足



「喫煙」の項目でもお話しした通り、私たちの血液中には酸素を全身に運ぶヘモグロビンが存在します。


このヘモグロビンは「鉄分」を主な材料としているため、鉄分不足の状態に陥るとヘモグロビンの量も少なくなり、貧血の状態に陥ります


それと同時に、全身に十分な酸素が行きわたらなくなってしまい、酸欠状態に陥ってしまいます。


酸欠の症状



頭を抱えてベンチに座る女性

酸欠の症状は、酸素濃度の低下具合によって変わってきます


•酸素濃度16%: 呼吸脈拍増、頭痛悪心、はきけ、集中力の低下
•酸素濃度12%: 筋力低下、めまい、はきけ、体温上昇
•酸素濃度10%: 顔面蒼白、意識不明、嘔吐、チアノーゼ
•酸素濃度 8%: 昏睡
•酸素濃度 6%: けいれん、呼吸停止


※「https://ja.m.wikipedia.org/wiki/酸素欠乏症」より引用


見ての通り、酸素濃度が低ければ低いほど症状が重症化していくことが分かります。


慢性的な酸欠状態が招く症状も…



酸素濃度の低さが軽度であっても、長期間そのような状態にさらされてしまうと、次のような症状が現れることもあります。



◇肩こり
◇むくみ
◇冷え性
◇眠気が続く
◇不眠
◇だるい
◇疲れやすい
◇痩せにくい
◇視力の低下
◇記憶力の低下
◇集中力の低下
◇偏頭痛



急な酸欠状態で起こる症状と被る症状もありますが、慢性的な酸欠状態が続くと、このような症状が現れる可能性があります


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「集中力や記憶力にも影響がある」ってホント?



今回の記事のテーマになっているのは、酸欠の症状の中でも「集中力や記憶力にも影響があるのか?」ということですが、症状の項目でご紹介した通り、酸欠の状態が集中力や記憶力に影響を及ぼすということは事実です。


なかなかすぐには自覚できない症状ではあるのですが、誰もが陥りやすい酸欠の症状です。


集中力や記憶力を必要とするのは、主に机に座って勉強や仕事などをしている時ですよね。


机に座っていると、どうしても前傾姿勢になってしまい、胸部を圧迫して深呼吸ができなくなります。


そもそも脳は、体の他の部分の10倍に相当する量の酸素がなければ正常に働くことができませんから、簡単に酸欠状態になってしまいます。


前傾姿勢の他にも、酸欠状態に陥りやすい環境下にあり、酸欠状態に陥ると一番敏感に反応するのは脳の表面の「大脳皮質」という部分。


この部分は、集中力や記憶力をはじめとする、様々な脳の高次機能を司っている部分です。


「酸欠状態になると大脳皮質が一番敏感に反応する」ということは、影響があることが容易に想像できますよね。


こうしたことから、酸欠が集中力や記憶力に影響を及ぼすとされているのです。


酸欠の対策法



深呼吸する外国人女性


では、酸欠状態を予防するためには、どのようなことをすればよいのでしょうか?


酸欠の対策法をご紹介します。


【こまめに空気の入れ換えをする】



酸素濃度が下がってしまった閉め切った空間には、酸素を取り込む必要があります


ですから、こまめに窓を開けて空気の入れ換えをするようにしましょう。


【深呼吸をする】



呼吸が浅くなりやすい状態の方は特に、深呼吸をして酸素をたっぷりと吸い込むように意識してみましょう


「鼻から吸ってお腹を膨らませ、今度は口からゆっくりと吐き出してお腹を凹ませる」という腹式呼吸を、意識して行うようにしてみてください。


深呼吸にはリラックス効果もあるので、ストレスや不安で酸欠になりがちな方にもオススメです。


【姿勢を正す】



体が前に傾いている前傾姿勢の状態だと、どうしても呼吸が浅くなりがちです。


ですから、姿勢を正して深い呼吸ができるような状態を整えましょう


【鉄分を摂る】



酸素を運ぶ役割を果たしているヘモグロビンは、鉄分を主な材料として作られています。


そのため、少しでも多くの酸素が身体中をめぐることができるようにするためには、鉄分を摂ってヘモグロビンの数を増やすようにしましょう。


【リラックス方法を見つける】



日常的にストレスにさらされていると呼吸が浅くなりがちなので、自分なりのリラックス方法を見つけて、ストレスから解放される時間を作りましょう。


また、深呼吸やツボ押しなどの簡単にリラックスできる方法を見つけておくと、強い不安や緊張などに襲われている時にパパッと対応できて便利です。


【肺活量を鍛える】



マラソンや腹筋などの運動や、ペットボトルや風船などのアイテムを使って肺活量を鍛えましょう。


肺活量を鍛えることで、一回の呼吸で吸うことができる酸素の量がアップします。


酸素をたくさん体に摂り込もう!



今回は、酸欠の症状と対策について解説させていただきました。


皆さんが既に知っていた、または実際に経験したことがある症状以外にも様々な症状が現れること、そして「記憶力や集中力の低下」といったなかなか自覚しにくい症状もあること、おわかりいただけたのではないでしょうか。


生きるためには絶対に欠かせない酸素、たくさん体に摂り込んで体も脳もイキイキとした状態に持っていけるようにしましょう。


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